発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 (精神分析 臨床心理 心理療法)
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 本書はクライン理論の完成形を解説しているものではない。どのように理論が積み重なっていったのか、それはクラインの生い立ちがどのように関わり、さらには当時の分析サークルの状況がどのように影響しているのかを含めて論じている。彼女の理論構築の思考プロセスに触れ、さらには彼女の意識で捉えていたことはもちろん、無意識の領域からの影響をも触れていくことができるものとなっている。例えば彼女はフェレンツィに治療分析・訓練分析を受けていたが、論文中では彼についてはほとんど言及はされていない。後の訓練分析家であるアブラハムについては明確に理論を継承し、言及はしているのとは対称的である。しかし、彼女の臨床や理論を精査していくと、そこには意識的には言及はされていないものの、明らかにフェレンツィに影響を受けたと思われる箇所が散見される。つまり、フェレンツィは彼女の無意識の領域に影響していたと言える。



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クリストファー・ボラスは独立学派・中間学派の精神分析家であると同時に、英文学の博士号を持ち、英文学の教授でもあるという異色の人物である。彼は3冊の小説と、1冊の戯曲集を含めて、14冊の書籍を発表している。本書のタイトルである対象の影はフロイトの悲哀とメランコリーの一節から採用されているものである。フロイトのそれは対象関係論の先駆けともなっており、本書のタイトルには相応しいものであろう。ボラスの理論は様々であると、有名なものとしては「変形性対象」「未思考の知」がある。

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■概要

 現在の日本において心理士(サイコロジスト)の仕事は多岐にわたります。かつては心理療法が中心的な仕事でしたが、昨今ではそうではない現状があるようです。時代の変化とともにサイコロジストのあり方や、求められているものが移り変わるのは自然なことでしょう。だからこそ、サイコロジストは自らの専門性を洗練し確立していくたゆまぬ努力がいっそう必要になってきています。本セミナーは、力動的な観点をもった心理療法家になるために必要な基礎的かつ本質的なテーマを取り上げています。

 第3回の今回は「こころについて言葉で考えること」をテーマとして取り上げます。数多くある心理療法の中でも力動的な観点を持った心理療法では、その治療的道具はセラピスト自身であることは言うまでもありません。知識や経験は必要ですがそれだけではなく、目の前の臨床事態について自らのこころや情緒を使い考え続けていくという地道な作業が、クライエントや治療関係の理解や変化を促す土台となります。しかし、この前提条件が、昨今では前提ではなくなりつつある風潮があるように思われます。私たちは、今一度この前提に立ち戻り、心理療法を実践するとはどういうことか、その本質を探究する必要があるでしょう。また、言葉と言葉のやりとりによって実践される心理慮法では、その言葉の作用を心得ておく必要もあるでしょう。「こころについて言葉で考えること」は、力動的セラピーの根幹です。様々な事例や臨床事態に対応していくために、その本質を探究する姿勢が大切なのではないでしょうか。

 このような趣旨から第3回目の特別セミナーを企画いたしました。この機会に心理療法の本質を探究してみませんか。

■講師の先生のご紹介: 平井正三 先生

 京都大学教育学部博士課程修了後、ロンドンのタビストック・クリニックの児童・青年部門にて精神分析的心理療法の訓練課程を修了し、英国の子ども・青年心理療法士の資格取得。佛教大学臨床心理学研究センター嘱託臨床心理士(1997~2006)、京都光華女子大学人間関係学部助教授(2000年~2003)を経て、2004年から御池心理療法センターにおいて開業、2005年からNPO法人子どもの心理療法支援会を設立。日本精神分析学会認定心理療法士・スーパーバイザー。子どもの心理療法をはじめとし幅広い臨床分野において、精神分析的観点からの明達な考察を行っている。「精神分析の学びと深まり―内省と観察が支える心理臨床」・「精神分析的心理療法と象徴化―コンテインメントをめぐる臨床思考」(いずれも岩崎学術出版社)・「子どもの精神分析的心理療法の経験―タビストック・クリニックの訓練」(金剛出版)の著作の他、「自閉症世界の探求―精神分析的研究より」(金剛出版)など多くの翻訳に携わる。

■司会:北川清一郎(心理オフィスK)・吉沢伸一(ファミリーメンタルクリニックまつたに)

■日程:平成27年9月27日(日)
13時00分~14時50分 第1部:講義
15時00分~16時50分 第2部:事例検討

■会場:神奈川県公文書館 2階 大会議室



■交通:相鉄線「二俣川駅」(横浜駅から急行11分)下車、徒歩17分又は相鉄バス「運転試験場循環」で「運転試験場」下車徒歩3分

■参加資格:臨床心理士や医師等の守秘義務をもつ専門家、臨床心理系大学院生等。力動的臨床を実践しようと思っている/実践しはじめたばかりの初心の方から、既に経験を積んでおられる方々まで幅広い経験の方が研鑽できる内容となっております。

■費用:6,000円(修士課程の大学院生は5,000円)(支払い後の返金は不可です)

■定員:140名(先着順です)

■申込方法:(1)名前(2)所属(3)メールアドレス(4)臨床心理士の資格の有無、を明記して、以下までご連絡ください。銀行口座をお知らせしますので、振込をしてください。振込を確認できた時点で申込確定となります。

■申し込み先:北川清一郎 宛 info@yokopsy.com

■PDFファイル:http://yokopsy.com/guide/tokubetu3.pdf

■主催:横浜精神分析研究会

■後援:心理オフィスK

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ロナルド・ブリトンはリーゼンバーグ-マルコムから訓練分析を受けたクライン派の精神分析家である。彼の構築した主要な概念に「第3のポジション」「三角空間」がある。これは簡単に言うと、自己が対象との間主観的な関係にありながらも、その対象関係について検討することができるポジションのことである。しかし、それらは容易に超自我によって取って変わられ、自己を見失いやすいという問題も存在する。これらは原光景とも関連していると言われている(解題より)。

本書は「性と死」「自我と超自我」「ナルシシズム」の3部構成となっている。



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不登校というのは単に現象を述べているだけであり、それ以上の意味や治療的価値はない。本書では不登校の原因やきっかけについてはそれほど取り扱わず、不登校という行動がどのような機能から成り立っているのかから分類を行っている。そして、分類に応じて治療戦略を使い分けている。その分類とは以下の4つである。

1、ネガティブな感情を引き起こす学校に関連した刺激を回避するために学校に行かない
2、対人場面や評価される場面を回避するために学校に行かない
3、周囲から注目を得るために学校に行かない
4、学校の外で具体的な強化子を得るために学校に行かない

個別ケースの不登校行動について機能分析を行い、大まかには上記4つのどれにあてはまるのかというアセスメントから本書のマニュアルはスタートしている。さらに、分類後はそれぞれに対する処方箋は違うが、大まかには心理教育、リラクゼーション、系統的脱感作、エクスポージャー、認知再構成法、SST、強制登校法、などを組み合わせて施行していく。そして、前2者は子どもに対して、後2者は親に対してアプローチを主にとっている。

スクールカウンセラーなどでは不登校ケースの対応が求められることが多いだろうが、スクールカウンセラーは学校にいることが多いため、完全に不登校状態になっている子どもに直接会って、上記のようなアプローチをすることはなかなか難しいかもしれない。そもそも子どもと会えないのだから。なので、主に親に対してアプローチをすることが多くなるだろう。そのような時に、このようなマニュアルは役立つだろう。


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