発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 前頭葉前部白質切截術(精神分析 臨床心理 心理療法)
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前頭葉前部白質切截術というのはいわゆるロボトミー手術のことで、前頭葉前部を切り取ることにより、衝動性を抑えたり、過剰な覚醒を抑制したりすることができる。ただ、それにともない、情緒・感情といった人間性に関わる部分も抑制されてしまうという副作用も大きいのである。そのため、現代ではこの手技については実施はされてないようであるが、ウィニコットのこの時代ではまだ実施はされていたのである。そして、この手技に対して、ECTと同様にウィニコットは強く反対しており、そのために数多くの社会的発言も行っている。

本書に掲載されているこの章は論文ではなく、学術雑誌であるランセット誌の編集者に当てた手紙である。ここでウィニコットは精神分裂病(今で言う統合失調症)やうつ病、躁うつ病が身体的な基盤をもった精神疾患であるとしつつも、情緒発達の重要性について言及している。そして、一時的に精神的な破綻をすることも意味のあることとし、それを安易に手術で不可逆的な状態にするべきではないと主張している。

短い手紙ではあるが、ウィニコットの患者を思う情熱が強く感じられるように思う。


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