発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 (愛情を)剥奪された子ども、そして家庭生活の喪失を如何に補いうるか(精神分析 臨床心理 心理療法)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

D.W.ウィニコット(著)「(愛情を)剥奪された子ども、そして家庭生活の喪失を如何に補いうるか」 1950年
西村良二(監訳)“ウィニコット著作集2 愛情剥奪と非行” 岩崎学術出版社 2005年 pp184-202

ウィニコットはこれまでも繰り返し、赤ん坊にはほど良い環境が必要だと述べてきた。ここでももちろんそのことを述べている。さらにここでは、「人生早期にほど良い環境ですごしていたか否かを同定するためには、ほど良い環境を与えてみて、それを子どもがどのように利用するかを観察することが唯一の方法である」とも言っている。これは厳密な実験的な設定であったり、アセスメントツールとしてというほどきちんとしたものではないが、ウィニコットなりに子どもをどのように理解するのかを述べているのだろうと思う。そして、人生早期のことについて人はなかなか言葉として表現することができない。できることといえば転移の中で再演することだけである。もしかしたらウィニコットはこのことを言っているのではないだろうかと思う。

さらに、ほど良い環境が与えられず、愛情が剥奪されていると正当に怒りを出したり、不満をもらしたりすることがなかなかできないということはよく知られている。しかし、セラピーやほど良い環境の中で発達を前に進めていくことができると、過去に怒れなかったことを今ここで再び怒れるようになるのである。ウィニコットは「憎しみを感じられなければ健康は訪れない」とまで言っている。

そして、このような愛情を剥奪された子どもが再び健康を取り戻すためには、精神療法ではなく、ほど良い環境をマネージメントすることであるとも言っている。


関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://purely0307.blog79.fc2.com/tb.php/549-9dadb546
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。