発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 子どもを剥奪された母親(精神分析 臨床心理 心理療法)
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D.W.ウィニコット(著)「子どもを剥奪された母親」 1939年
西村良二(監訳)“ウィニコット著作集2 愛情剥奪と非行” 岩崎学術出版社 2005年 pp26-34

第二次世界大戦時、イギリスでは都会に住んでいる児童を田舎に疎開させるという事業が行われており、そのマネジメントをウィニコットは行っていた。そこでウィニコットは母子の関係やそこでの愛情剥奪など、さまざまな現状を垣間見ていたようである。そこから導き出された知見をここでは放送を通して啓蒙している。

本論文では、疎開から帰ってきた児童が里親先の文句を母親に言い、母親はそれを受けて、里親に対して攻撃的になることがある、という問題についてウィニコットは言及している。ウィニコットに言わせると、その児童の里親への文句は本当のことではなく、逆に里親先では大変よくされているのである、と指摘している。

では、なぜそのように児童はウソをついてまで里親の文句を親に言うのかというと、それは児童が里親先でよくしてくれたことで母親に対して申し訳なさや罪悪感を抱くのである。そこでそのような情緒を感じないようにするために児童は里親先の文句を母親にいうのである。それによって、母親は“やはり母親は私である”と自覚できるし、それを児童は目論んでいるということである。もしここで里親先の良さを母親に言うと母親が自信喪失になるのではないかということを児童は危惧しているのである。


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