発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 人間性についての客観的研究に向けて(精神分析 臨床心理 心理療法)
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D.W.ウィニコット(著)「人間性についての客観的研究に向けて」 1945年
牛島定信・藤山直樹・生地新(監訳)“ウィニコット著作集4 子どもを考える” 岩崎学術出版社 2008年 pp3-12

この論文はイギリス・ロンドンにあるセントポールスクールの第8学年生を対象にした講演である。

ウィニコットはまず科学的探究と直感的理解を対比させている。古代より人間性に関する多くのことは芸術家などの手によって主に後者の手法で判明してきている。前者は一足飛びにすべてのことを判明させることはできないが、地道に判明している範囲を広げてきた。

物理学・生物学・生理学などは前者の典型であり、最近になってそこに心理学・精神分析が加わったのである。そして、フロイトが精神分析を通して、人間性のどのようなことが分かってきたのかを説明している。そこには無意識や夢といったものが含まれ、それを科学的に解明してきたとウィニコットは言っている。

本論文ではウィニコットは心理学と精神分析をほぼ同じ意味合いで使っている。さらに精神分析は科学的な方法であるという前提で書きすすめられている。しかし、今日では心理学と精神分析は全く別物であり、心理学は実験や調査などを通していわゆる現代における科学を目指して発展してきた。反面、精神分析は現代においては科学というよりも文化であったり、芸能であったり、職人技術であったりするという風に理解されてきている。

当時は科学というのが今ほど厳密に捉えられていないところもあるので仕方のないことではあるとは思うが。


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