発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 ワークショップから学ぶ認知行動療法の最前線 PTSD・強迫性障害・統合失調症・妄想への対応(精神分析 臨床心理 心理療法)
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別著ではうつ病・不安障害・自閉症を取り上げていたが、本書ではPTSD・強迫性障害・統合失調症を取り上げている。同じようにエビデンスに基づいた理解と対応が基本テーマとしてあげられている。また、このワークショップに出たり、本書を読んだからといってすぐに実践で使えるわけではないが、できるだけマニュアル的な部分も取り入れられ、現場で創意工夫の元でできるだけ使えるように考えられている。

PTSDはヴァン・ダー・コークが担当しており、その神経学的・生理学的・生物学的な観点から論じられている。さまざまな神経学的な知見からPTSDによって脳に物理的な変化が認められることが実証されていることが強調されている。そして、言葉や象徴といった脳に間接的に働きかけるよりは、EMDRやヨガやなどを使い、身体に、そして脳に直接的に働きかける方法を紹介している。また、本章の内容とは少しずれるが、彼はPTSDに対して大変精力的に取り組んでいることは分かるが、日本の靖国神社を参拝することが戦争やそれに伴うPTSDに直結すると主張している。そこはちょっと極端で偏った考え方をしているようで残念である。

強迫性障害においては、エドナ・フォアが担当している。本章では、強迫性障害の診断と治療を概観し、特に曝露反応妨害法をメイン取り扱っている。強迫性障害の診断と治療は段々と明らかになり、定式ができつつあるようである。

統合失調症においては、SSTと対処ストラテジー増強法と妄想に対する認知再構成法が紹介されている。以前までは統合失調症は薬の治療しか意味がないと言われていたが、このような心理社会的な治療の効果が徐々に明らかになっていっているのは本当に進歩であると思う。先天的な脆弱性はあるにしても、幻聴や妄想が一般健常人にもあり、その連続線上にあるという理解から心理的な介入をことにより、消失させることができるのである。この知見は勇気付けられるものであると思う。


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