発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 エビデンス・ベイスト心理療法シリーズ1 双極性障害(精神分析 臨床心理 心理療法)
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双極性障害は本書のあとがきによると「ネグレクトされてきた疾患」と呼ばれており、薬物療法・心理療法の両方ともこれまであまり研究されてきてなかった精神疾患のようである。本書はその中でもこれまでの研究をまとめ、心理療法を中心に最新の知見が掲載されている。これもエビデンスベイスト心理療法シリーズの一つなので100ページにも満たない薄くて軽い本であるが、中身としては濃いものとなっている。

双極性障害は�型・�型・気分循環障害・特定不能の双極性障害に分けられており、�型は重症度の高い躁病エピソードもしくは混合エピソードが1回以上は生じ、顕著な社会機能・職業機能の障害をもたらすものである。�型は1回以上の大うつ病エピソードと少なくとも1回の軽躁病エピソードが生じ、�型ほど社会機能に障害を生じさせないものである。気分循環症は2年以上軽躁症状や抑うつ症状による気分の不安定性が生じるが、それぞれの症状は躁病エピソードや大うつ病エピソードの基準に満たないものである。

これらの疾患モデルは主に生物学に基づいて構成されており、そこに社会リズム仮説や認知モデルが追加的に入ってきているようである。治療については心理教育と疾患管理、気分と症状のモニタリング、社会リズムの整理、家族に対するアプローチ、認知行動療法的アプローチから構成されている。ただ、双極性障害に対する決定的で十分な効果が発揮する方法が未だに判明していないので、ケースに応じて施行していくことが必要のようである。さらに、自殺率は大変高く一般人口の15~30倍といわれており、大うつ病以上のリスクがあるようである。さらに、服薬アドヒアランスに困難が生じる場合が多く、治療は大変難しいようである。ただ、予後については治療群と未治療群では有意に前者の方が改善しており、治療可能性はあると思われる。


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