発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 引きこもりと退行に関する覚書(精神分析 臨床心理 心理療法)
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ウィニコットのある分析ケースから見出された知見のメモである。ケースはどういう主訴で、どういう人物かはほとんど記載はされてないが、あるセッションでウィニコットへの陽性感情を告白し、次のセッションでは妄想的転移が展開し、強い怒りを表出していた。そこには引きこもりと退行があるとウィニコットは指摘し、前者には病的な独立が、後者には依存があるとしている。そして面接時間の最後まで引きこもりと非難を続け、最後に「自分の時間をこのように浪費するならもう二度と来ない」と言って彼女は帰った。ウィニコットは彼女はこれと似たような外傷や剥奪があり、それを今ここで転移関係の中でリアルに体験したのだろうと理解した。そしてこのような妄想的転移はただ耐えることが必要だとも言っている。

そして、来ないと言っていたが、その次のセッションに彼女は来て、桃を二つウィニコットに差し出した。ウィニコットはそれを受け取った。明らかに彼女の罪悪感が関係しているが、精神病者の場合にはそれを受け取るとウィニコットは決めているようであった。その後、彼女は夢を報告し、分析は展開していったようである。

このようなプロセスがあると、どうしても抵抗・治療抵抗と理解してしまいがちであるが、ウィニコットはそこにある種の病的な部分と発達的な部分があることを見出し、その文脈で扱っていったようである。その扱いの是非はあるだろうが、ウィニコットらしいものと言える。


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