発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 性格障害の精神療法(精神分析 臨床心理 心理療法)
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 本論文で使われている性格障害の性格はCharacterの和訳である。現代の日本では人格障害・パーソナリティ障害が使われているが、こちらはpersonalityの和訳である。現代ではあまりCharacter Disorderという用語は使われないようではある。

 ウィニコットは反社会的性向・非行は愛情剥奪が起源にあり、愛情を取り戻そうとする行為が非行や反社会的な行動として表れるとしている。盗みや窃盗は典型例であるといえるかもしれない。また、病気の部分が隠蔽されて社会化してしまっている場合もあり、そのような患者を精神療法し、うまくいくと逆に病気にしてしまうこともあるとウィニコットは指摘している。言いかえると病気を素直にそのまま出せるというのも一種の健康なことなのかもしれない。病気でさえ出せない状況は本当に苦痛であると思う。

 このような観点から性格障害の治療には(1)個人が病気を病気として出せるようにする(2)反社会的性向を満たす(3)自我歪曲とイド欲動を考慮にいれる分析、の3つを挙げている。

 そして転移性の外傷を通じて起源となっている外傷以前にもったことのある事態にまで戻る必要があるとしている。つまり、それは愛情剥奪が起こる以前の万能的な体験の時期まで退行するということなのかもしれない。そのような方法で治療を行うのはかなり大変な時期を耐え抜かねばならないことは明白である。患者の行動化の意義を理解し、肯定的に評価できなければならない。また、反社会的性向の背後にある病気が精神病的である場合もある。これらのことが分析関係の中で抱えられているのであれば良いが、社会的ルールや規範に抵触すると分析関係が司法の手にゆだねられ、中断してしまうリスクも考えられる。さらには、分析だけではなくマネージメントといった抱える環境を提供しなければならないこともあるだろう。


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