発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 EMDR…トラウマ治療の新常識(精神分析 臨床心理 心理療法)
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EMDRはまだ治療法として成立してからそれほど時間が経過していない新しいものであると言える。しかし、そのメカニズム研究・効果研究は多く、いくつかのPTSDの治療ガイドラインにも載っているぐらいにまでなっている。

本書では「トラウマ治療の新常識」というタイトルをつけた経緯やそこの込められた意味なども書かれており、そこにはEMDRの効果が高く、心理療法として価値が高いという自負が表れているように思う。著者の一人である市井は「未来の臨床心理学のテキストではEMDR以前と以後で章立てされるだろう」という半分冗談、半分本気のように語っている。

本書の前半ではQ&Aという形でEMDRの紹介がなされており、後半では論文形式で様々な研究や事例が掲載されている。

ここでEMDRの位置づけについて何度も繰り返し議論されており、EMDRは単なる一つの技法ではなく、包括的な心理療法体系であると主張されている。また、反対にEMDRは様々な他の心理療法との併用や統合ができやすいものとしても紹介されている。EMDRは他の心理療法を統合していくものなのか、それとも他の心理療法に組み込まれていくものなのか。単に捉え方の違いにすぎないのかもしれないが。

また、本書でも様々な事例が掲載されているが、平均的に困難事例・重症例が多いように思われる。特に虐待・トラウマ・解離性障害がテーマになるとそうなってもしかたないのかもしれない。さらには統合失調症に対するEMDRの章もあり、本当に適用が広まってきているように感じる。

短時間でここまで洗練され、発展してきた心理療法はないと思われる。さらに今後20年30年とどのように発展するのかが気になるところである。


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