発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 パーソナリティ障害の認知療法―スキーマ・フォーカスト・アプローチ(精神分析 臨床心理 心理療法)
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最初、認知療法はうつ病を対象にしていたが、それ以後、不安障害や統合失調症などにも対象が拡大されていった。その中で当然のごとくパーソナリティ障害にも適用されていったが、認知の修正だけではうまくいかない場合が多かったようである。そこでパーソナリティ障害のスキーマに焦点を当てた治療方法が開発されていき、このスキーマ療法となっていった。

パーソナリティ障害には以下の5つの領域、18のスキーマが確認されている。

A.断絶と拒絶
1)見捨てられ/不安定
2)不信/虐待
3)情緒的剥奪
4)欠陥/恥
5)社会的孤立/疎外

B.自律性と行動の損傷
6)依存/無能
7)損害や疾病に対する脆弱性
8)巻き込まれ/未発達の自己
9)失敗

C.制約の欠如
10)権利要求/尊大
11)自制と自律の欠如

D.他者への追従
12)服従
13)自己犠牲
14)評価と承認の欲求

E.過剰警戒と抑制
15)否定/悲観
16)感情抑制
17)厳密な基準/過度の批判
18)罰


これらのスキーマは早期の家庭環境や親子関係の中で作られているとし、その分析をしていくことも治療戦略の中に組み込まれている。認知療法・認知行動療法はあまり過去のことに深入りせず、現在に焦点を当てることが多いのであるが、スキーマ療法はその点でどちらかというと精神分析に近いものがあるようである。

本書は比較的ページ数も少なく、実践に必要な分だけを最小限にまとめているようである。これまでの様々な研究や詳しい事に関しては以下の本を読むと良いだろう。

ジェフリー・E. ヤング 他(著)伊藤絵美(訳)「スキーマ療法―パーソナリティの問題に対する統合的認知行動療法アプローチ」金剛出版 2008年


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