発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 シナリオで学ぶSST(精神分析 臨床心理 心理療法)
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SSTとはSocial Skills Trainingの略で日本では社会技能訓練もしくは生活技能訓練と訳されることが多い。社会技能・生活技能と日本語の訳すと家事をすることや公共交通機関を利用することまで含まれたニュアンスであるように感じる。そして実際にSSTと言いつつ洗濯機の使い方を学んだり、電車の切符自販機の使い方を学ぶことをSSTと誤解されていた時代もあったと聞いたことがある。本来のSSTはそうではなく主に対人コミュニケーションに焦点を当てたものであり、人と人との良い交流を学ぶものである。先の洗濯機や自販機の例で言うとそれぞれの使い方を学ぶのではなく、「どうやって使ったらよいのか教えてください」と人に頼めるように練習することがSSTであると言える。

SSTは行動療法や学習理論といった様々な基礎概念の上になりたつシステマティックな技法であるが、本書はそのようなSSTの基礎的な部分は軽く触れるにとどめて、主に実践的な部分に焦点をあてて書かれている。特に第1部では実際のSSTの進行をシナリオ形式にして紹介しており、具体的なSSTの運営をイメージしやすいように構成されている。ここでは病院のデイケア、作業所、アルコール依存症の家族教室といった状況が取り上げられている。この章では、SSTの流れの横にリーダーの動き方やその目的や根拠も添えられているので大変参考のなるだろう。

第2部ではSSTの原則や方法論、様々な場での実践報告が書かれている。

SSTは現在保険点数にも掲載されているので知名度は高く、実際にも運用されている現場が多いのではないかと思われる。しかし、SSTは般化が起きにくいということは以前から言われていることである。つまり、SSTではうまく練習はできても、実際の場面ではあまりできないということである。そのため、SSTの効果研究ではそれほどエビデンスが積み重ねられていないということも聞いたことがある。般化を起こし、効果を上げるための努力と工夫はだからこそ大切だと思われるが、この点については注意が必要であると思われる。


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