発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 強迫性障害の行動療法(精神分析 臨床心理 心理療法)
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 強迫性障害は以前は性欲や攻撃性などの内的葛藤から発症する神経症と捉えられていたが、最近では生物学的要因が強く作用する不安障害の一種であると捉えなおされてきている。また、その治療方法も力動的な心理療法から行動療法・認知行動療法に移行してきている。

 本書ではそうした強迫性障害の治療をどのようにして行うのかについてかなり詳細に論じられている。強迫性障害の行動療法では主に暴露反応妨害法を使用することが多く、これは不潔なもの・不安なものに暴露し、手洗いや確認などの強迫行為を行わせない(反応妨害)ようにすることで、一気に不安と強迫行為を減じていく方法である。

 暴露反応妨害法は治療効果も高く、強迫性障害の治療には欠かせない技法であるが、その適用除外もあるよう。強迫行為は認められるがその他の疾患(うつ病・統合失調症・発達障害など)が診断として挙がっている症例や、強迫性緩慢、Hoarding(物の溜め込み)、強迫症状に対する病識が乏しい症例はその他の治療が優先されるようである。

 本書では4つの症例を記載し、詳細に論じている。そのどれもがかなり重症で生活の広範囲で障害をきたしているが、地道な行動療法の施行により、改善している。確かに僕も強迫性障害の患者に行動療法をする場合には、色々と話し合いをすることはするが、それよりも実際に暴露をしてもらうことがとても有効であると実感している。そして患者も自分が良くなっていくこと自体が動機付けとなり、さらに治療に頑張っていこうとされる。この動機付けについても本書の最終章で詳しく論じられているので、一見も価値があると思う。


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