発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 心とその精神-身体との関係(精神分析 臨床心理 心理療法)
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D.W.ウィニコット(著) 「心とその精神-身体との関係」 1949年
北山修(監訳)“小児医学から精神分析へ-ウィニコット臨床論文集-” 岩崎学術出版社 pp294-311

 本論文では、こころとからだの関係について論じているものである。ウィニコットは心mindと精神psycheとを区別して記述している。心は環境の中で個別的に成長してくものであり、精神は素因の影響を受け、誰であっても同じように発達していくものである。ウィニコットは精神と身体に基礎を置き、その機能の上で個別的な心が成長していくとしている。

 このようにウィニコットは心の成長の環境的要因を重視しているが、そのことから「精神病は環境欠損病である」といった主張もされている。ここでいう精神病とは現代においては統合失調症などをさすのであろう。統合失調症はこれまで素因・遺伝などの影響の強い脳の疾患と言われてきており、脳のどの部位が損傷しているのかや、神経伝達物質の研究、さらには双生児研究などを通して解明に力が注がれていた。

 しかし、脳の解剖学的にも、神経学的にも、遺伝学的にも100%確定した原因は見つかっていない。一卵生双生児であっても、50%しか両方とも発症しないというデータもある。このことから、素因を完全に排除することはできないだろうが、環境的な要因、すなわち早期の母子関係の中で積み重ねられた影響は思っている以上に大きいのかもしれない。


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