発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 情緒発達との関連でみた攻撃性(精神分析 臨床心理 心理療法)
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D.W.ウィニコット(著) 「情緒発達との関連でみた攻撃性」 1950-55年
北山修(監訳)“小児医学から精神分析へ-ウィニコット臨床論文集-” 岩崎学術出版社 pp241-261

 本論文は3部構成になっており、1部は1950年に発表されたもので、攻撃性を活動性activityと置き換え、原初の子どもの機能であるとしている。また、発達の中で部分対象と全体対象の中間段階について主に論じており、後の移行段階につながる概念が提示されている。2部は1955年に発表されたもので、環境からの侵襲が大きくなった際に、本当の自己を守るための偽りの自己が発達することを論じている。そして、自我の正常な発達にはほど良い環境が必要であることも強調されている。1954年に発表された3部では、ほど良い環境としての母親を詳細に論じ、乳幼児のニードに完全に適応することよりも、適度な失敗から欲求不満・怒りを生み、それが発達を助けることが主張されている。

 この時期のウィニコットはクライン派からの離脱が起こっている時期である。次の1951年に発表された「移行対象と移行現象」で決別が決定的になったのであるが、本論文はその前後に書かれており、ウィニコットとクラインの考えの違いが明確になってきていることがよく分かる。クラインは乳幼児の攻撃性をどのように和らげるのかに焦点があるが、ウィニコットは攻撃性を活動性と捉えなおし、環境側の要因に焦点を当てているのである。


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