発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 疑似科学と科学の哲学(精神分析 臨床心理 心理療法)
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 本書は疑似科学をテーマにして科学とは何か?について考える科学哲学の本である。疑似科学と言ってもたくさんあるが具体的には創造論・占星術・超心理学・代替医療が取り上げられている。

 科学は真理を探究する学問であり、方法論であるが、では科学とは何か?というとこれは大きなテーマになってしまう。また、単に何か特定のものを疑似科学と認定するために勝手に新たな基準を設けても仕方がない。そうではなく、合理的な基準をあらかじめ設定し、それによって疑似科学か科学を線引きすることが必要であろう。

 科学というと、帰納法や演繹法が有名であるが、これだけでは様々な抜け道があり、科学かどうかの基準とするのは無理がある。そこで登場したのがポパーの反証主義で、反証可能性がない理論や説は科学ではないとする主張である。例えば、どんな現象でも神の意志を原因にしてしまうと、神の意志ではないということを反証することはほとんど不可能となる。これは典型的に反証可能性のない疑似科学となる。また、反証主義にも弱点があり、その後にパラダイム論などの観点から議論が進められている。

 さらには、科学哲学のテーマかどうかは分からないが、第5章では統計学も取り上げられており、人間のバイアスを最小限にするための具体的な方法が提示されている。

 しかし、科学ではないものがすべて疑似科学かどうかではない。疑似科学である一つの要件としては、科学ではないのに科学であると主張していることにある。例えば、第4章で紹介されている代替医療では、治療効果がないのに治療効果があると主張しているところに問題があるのである。

 そして、最終章で疑似科学と科学の線引き問題の総まとめをしており、簡単に要約すると線引きをせずに線引きをするというトリッキーな方法を行っている。詳細についてはまた本書を見てもらえたらと思う。


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