発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 在宅で取り扱われた症例(精神分析 臨床心理 心理療法)
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D.W.ウィニコット(著) 「在宅で取り扱われた症例」 1955年
北山修(監訳)“小児医学から精神分析へ-ウィニコット臨床論文集-” 岩崎学術出版社 pp123-134

 この論文で紹介されている症例は6歳女児のキャサリンである。キャサリンは両親と姉と妹の5人家族である。彼女は叔母さんの結婚式をきっかけとして、幻覚や妄想が出現し、精神病状態であるとウィニコットによって診断された。しかし、ウィニコットの治療枠に空きがなかったため、短い時間のマネージメントを中心とした関わりしかもてなかった。ウィニコットはマネージメントを通して家族やキャサリンに会い、家族の中で精神病院のようなケアを提供できるように援助した。そのことにより、発症から1年3ヶ月後にはキャサリンは回復し、学校にも登校できるようになったのである。

 本症例ではないが、現代でも様々な事情により、インテンシブな治療を提供できないことは多いように思う。そういう時、短期的・断続的・間接的な関わりを通して、如何に援助できるのかを考えねばならない。そういう時には直接病理を扱うことはできないが、家族を支えることにより、患者に良いケアを提供できることが多々あるだろう。現代的な視点でいえばエンパワと言えるかもしれない

 しかし、それらが、消極的に選択せざるをえないこともあるだろうが、もっと積極的にこのような援助を選択することも考えられる。すなわち、治療者の介入を最小限にして、もっとも効率的に患者に援助を提供できる可能性も本論文からは示されているように思う。



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