発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 「オレスティア」に関する省察(精神分析 臨床心理 心理療法)
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メラニー・クライン(著) 「「オレスティア」に関する省察」 1963年
メラニー・クライン著作集5巻 ”羨望と感謝” 誠信書房 pp139-178

 ギルバート・マレーの「オレスティア」という物語の主人公たちを象徴的に解釈した論文である。「オレスティア」は3部構成になっており、1部では妻クリュタイメーストラーが、夫アガメムノンに不倫を咎められることを恐れて、夫を殺すという話。2部では、二人の子どもであるオレステアがクリュタリメーストラーを復讐のために殺すという話。3部ではオレステアが復讐の女神に審判を下されるかどうかという話である。どれも怒りや攻撃性、復讐といったテーマがある物語である。クラインはこの物語について、これまで構築してきた理論(攻撃性・破壊衝動・羨望・迫害不安・抑うつ不安など)で整理し、解釈している。

 物語なので、実在の患者ではなし、この解釈が妥当なのかそうでないのかは分からない。正解なんてない世界である。しかし、実際にこのような人物が患者として臨床の場に来た場合にどのように理解するのか、そして物語を読んで、どのような連想や着想をセラピストが持つのかはとても重要なことで、それは極めて臨床的な営みと言える。


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