発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 自我発達とエスにおける相互的影響(精神分析 臨床心理 心理療法)
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メラニー・クライン(著) 「自我発達とエスにおける相互的影響」 1952年
メラニー・クライン著作集4巻 ”妄想的・分裂的世界” 誠信書房 pp73-76

 解題を見ると、このタイトルによるシンポジウムに寄稿された論文であり、これまでのクラインの考えを簡単にまとめたもののようである。その為、特に目新しい考えが付け加えられたり、展開していったりということはない。

 クラインの理論の重要な位置にあたる超自我は、フロイトが考えるよりも早期に誕生し、その際には超自我が迫害的に作用するとしている。これは境界例の理解にとっては大変有用である。境界例の患者はさまざまな問題行動を起こしたり、他者に対する過剰な攻撃をすることもあるが、それは超自我の力が弱く、衝動の抑制が効かないということではない。逆に超自我があまりにも強く、その迫害的な罪悪感に耐え切れずに行動してしまうということは臨床的にはよく見られることである。この時期にはまだ境界例という概念が市民権を得てないので、クラインは直接的にはそのことについては言及はしていないが。

 また、クラインは本論文の最後に「無意識を深さにおいても広さにおいても探求することによってのみ、全体の人格を分析できるというのが、われわれの認識である」と書いている。あまりにもサラっと書いているが、これをしていくためにはどれほどのエネルギーと負担と時間がかかるのか想像するだけでも大変である。クラインはそういうことを長年続けてきたのであろうし、それは大変スゴイことであると思われる。


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