発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 犯罪行為について(精神分析 臨床心理 心理療法)
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メラニー・クライン(著) 「犯罪行為について」 1934年
メラニー・クライン著作集3巻 ”愛、罪そして償い” 誠信書房 pp15-20

 この論文は口語調で書かれているため、講演録か講義録なのかもしれない。ここでは、ひとつ前の論文である「子どもの両親の早期発達」で書かれていた中の犯罪行為についてピックアップしている。

 ここで書かれていることを簡単に要約すると、「両親に向けたサディズムへの罰として報復されることを恐れる。その恐れが強ければ強いほど犯罪行為を繰り返そうとする。それは報復されること自体が超自我となり、その苛酷な超自我に対抗するため行動が犯罪なのである。また、迫害対象には元々愛情も含まれていたのだが、それは最深奥に隠されてしまっている。」ということである。

 このことからも、単に犯罪は反社会的な心性や他者に対する愛情がないこと故に起こるものではないとクラインは指摘している。臨床をやってても、患者の中には、犯罪とまで言わなくても、さまざまな反社会的行動を起こしている場合もある。それ自体が主訴として来談することもあるし、セラピーの過程で起こることもあるが、そこを分析していくことで、犯罪に至る背景や動機などが取り扱われていくようになり、そこには今まで満たされなかった欲望を満足させるために起こしている悲しい理由が浮き彫りになってくる。

 本論文はたった6ページであるが、なかなか含蓄に富んだものであると思う。


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