発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 8章 エディプス葛藤と超自我形成の早期の段階(精神分析 臨床心理 心理療法)
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 この章では、乳幼児の早期の心のありようをクライン流の表現で細かく描写がされている。それによると、子どもの心の中は、サディスティックで、迫害的で、攻撃性に満ちたドロドロとしたものであり、他のどんな理論家の語る子どもの心よりも殺伐とした恐ろしい世界である。後の妄想分裂ポジションに関係するところかもしれない。このような世界を乳幼児は実際に体験しているのかどうかは分からないが、現実の統合失調症などの精神病水準の患者は確かにこのような体験をしており、それらが乳幼児の心のありようと繋がっていると言えなくもないかもしれない。ただ、このあたりの理論については多数の反論があり、そこからウィニコットなどの独立学派ができていったという経緯もある。

 また、良い対象/悪い対象という表現がここでは使われており、部分対象関係の考え方がここで既に展開されている。まさにスプリットという原始的防衛機制が優勢に活動しているということであり、ここが対象関係論的視点の元と言えるところだと思う。

 しかし、本章で表現されているようなおどろおどろしい世界はもちろんクラインの上に転移として展開されていたのだろうと思うと、それに耐えて、扱い続けることの大変さはやってみなければ分からないところかもしれない。なので、これらのことをワークしていくことは大変な作業が必要となる。フロイトの時期に比べたら、回数も年数も格段に長くなっていったのも分からないでもない。フロイトの精神分析は長くても1年ほどで、短かったら半年で終了していたこともあったそうである。扱っていかなければならない問題が増えていき、また深まっていくことで、精神分析は他のセラピーでは考えられないぐらい長時間を要することになっていったのであろう。

<目次>

第1部 児童分析の技法

 第1章 児童分析の心理学的基礎
 第2章 早期分析の技法
 第3章 6歳の少女における強迫神経症
 第4章 潜伏期における分析の技法
 第5章 思春期における分析の技法
 第6章 子どもの神経症
 第7章 子どもの性的活動

第2部 早期不安状況と子どもの発達に対するその影響

 第8章 エディプス葛藤と超自我形成の早期の段階
 第9章 強迫神経症と超自我の早期段階との関係
 第10章 自我の発達における早期不安状況の意義
 第11章 女の子の性的活動に対する早期の不安状況の影響
 第12章 男の子の性的活動に対する早期の不安状況の影響

 補遺 児童分析の範囲と限界




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