発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 心理アセスメントレポートの書き方(精神分析 臨床心理 心理療法)
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 心理検査・心理テストは施行するだけではなくて、それを解釈し、レポートにまとめるという作業をする必要がある。心理検査からはじき出された数値を見て、それが何を意味するのかを読み取り、読み手に分かりやすくレポートを書かねばならない。施行するだけならある程度マニュアルを読めばできるのだが、解釈やレポートにまとめるということは意外と熟練の技が必要になってくる。本書はそうした心理検査のレポートをまとめるという作業をどのようにしていけば良いのかについて分かりやすく、コンパクトに記載されている。

 本書ではレポートに記載する事項を、相談内容・背景情報・行動観察・検査結果・解釈・診断(見立て)・要約・指針といった8項目挙げており、それぞれについてかなりつっこんで説明している。さらにはフィードバックや倫理綱領、コンピュータの活用といったことも補足し、最後に4つの事例を挙げて具体的にレポートの書き方を示している。また、各章の最後には「理解度チェック」として簡単なクイズをだしており、ちゃんとその章が理解できているのかをチェックできるように配慮されている。

 このように分かりやすく、かつ実用的に書かれているので、初心者にはもちろん勉強になる他、ベテランの方にも自分の心理アセスメントレポートについて振り返ることができる。僕も本書を読んで、見落としていたところ、あまり考えていなかったところなどが浮き彫りになり、次の日からすぐに使える箇所がたくさんあり、大変役に立ったように思う。

 ただ、本書で取り上げられている心理検査は、子どもの知能検査や発達検査に限定されており、人格検査などについてはほとんど触れられていないのが少し物足りないところかもしれない。また、日本では使われていない心理検査などが取り上げられているので、結果やレポートのところどころで分からないところもあった。

 さらに、本書ではレポートは「コンパクトに」という心構えが書かれていたが、本書に載せられていたレポート例文などは、かなりの分量(第9章の事例1では、37行×30字で16ページのレポート)のものであり、読むだけでも大変な印象を受けた。もちろん、分量があるだけに、詳細で事細かく説明されているので、じっくりと読めばとても役立つレポートなのだろうと思うが。

 僕は主に病院などで心理アセスメントのレポートを書くが、読み手である医師やPSW、看護師は結構忙しくしており、その中でこれだけの分量を読んでくれることは無いように思う。僕の場合はどんな心理検査をしたとしても、だいたい1000文字以内でA4用紙1ページの中に収まるようにしている。これだけの分量は多分、本書で書かれているのに比べるとかなり簡単で詳細さに欠けると思うが、僕の経験上、これぐらいの少ない分量にしておかないと読んでもらえないと思う。せっかく時間をかけて心理検査を施行し、レポートを書いても読んでもらえないと意味がないだろう。


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コメント
この記事へのコメント
ピュアリーさん
早速アマゾンで注文しました。
2009/02/12(木) 23:35 | URL | 呂◆gQikaJHtf2 # - [ 編集する]

是非、呂◆gQikaJHtf2さんの読んだ感想を聞かせてくださいね。
2009/02/13(金) 00:18 | URL | ピュアリー # 6fwIY24o [ 編集する]

こんにちは。
トラックバック、ありがとうございます~。

いろんな本のレビューは、参考になります。
2009/04/04(土) 12:42 | URL | 浅木 # mQop/nM. [ 編集する]

コメントありがとうございます♪拙いレビューですが、参考になれば嬉しいです♪
2009/04/07(火) 00:19 | URL | ピュアリー # 6fwIY24o [ 編集する]

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2009/03/10(火) 12:17:32 | ロテ職人の臨床心理学的Blog
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