発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 アーブラハム論文集(精神分析 臨床心理 心理療法)
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 今は絶版となってしまった本。どのネット書店、どのネット古本屋で検索しても見つからなかったので、もしかしたらかなりの稀少本なのかもしれない。自分はどこで買ったのかはさっぱり覚えてないけど、昔から持っています。

 本書はアーブラハムの代表作である「心的障害の精神分析に基づくリビドー発達史試論」を中心に1910~1925年に書かれた12本の論文が収められている。アーブラハムの論文はもっともっとたくさんあるが出版社事情で12本だけに絞られた経緯があるよう。

 アーブラハムは躁うつ病の研究や、口唇期・肛門期・男根期といったフロイトの心理性的発達の諸段階を細かく検討していったことで有名である。また、メラニー・クラインの訓練分析も行い、以後のクライン理論・対象関係論の芽が本書でも散見される。

 たとえば「良い母親」「悪い母親」といった概念はその後のクライン理論の先駆けともいえる。また口唇サディズムなどは今日的には境界例や摂食障害などの理解にも通じるものである。

 フィレンツィとともにクライン理論・対象関係論の先駆けとして読んでおくと良いかもしれない。


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コメント
この記事へのコメント
アーブラハムさんは、クラインさんの師匠みたいな感じなんですかね。
そんなに古い本でもなさそうだけれど、もう絶版になってしまっているのですね。ってコトは、、、^^;;
図書館などに行けば見つかるかな。
ちょっと探してみようかな、と思います。
2007/09/03(月) 09:58 | URL | ゆみっちょん♪ # I.K6Pi7I [ 編集する]

そうですね、クラインはもともとフィレンチィに分析を受けており、その後アブラハムに分析を受けました。アブラハムとの分析はアブラハムの死亡で終わりました。その分析の中でアブラハムに子どもの分析などを勧められて、その道で開花していきました。アブラハムはクラインの師匠ですね。
2007/09/05(水) 00:17 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

そうなのですか、クラインさんについて勉強するのであれば、フィレンチィ、アブラハムについても「セット」でやらなきゃダメっぽいですね~。がんばります^^
2007/09/05(水) 12:19 | URL | ゆみっちょん♪ # I.K6Pi7I [ 編集する]

さらに意地悪なことを言うと、アブラハム・フィレンチィを勉強をしようとするとフロイトを学んでなければならないですね(笑)。さらにフロイトを勉強しようとすれば、神経科学や催眠、哲学、宗教学を学ばねばならないってドンドンと雪ダルマ式に増えていきそう(爆)

まー、それは冗談として、面白そうと思うところからつまみ食いしていくことも悪いことではないんじゃないかなって思うんです。

で、読んでいくうちに、もっとその前提について知りたい、とか思うようになったらさらに前の人の本を読んでいけば良いことだし。

ちなみにアブラハム・フィレンチィを和文で読めるのは、現在ではそれぞれ1冊ずつなので、そこまで量は多くないと思いますよ。
2007/09/05(水) 12:50 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

クラインを読む順番としては、アブラハムは後でも良いと思う。

1:まず松木邦裕の『対象関係論を学ぶ』を読む。これ、わかりやすい。
2:ウィニコットの『遊ぶことと現実』を読む。ウィニコット、すげー!
3:北山修の『錯覚と脱錯覚』を読む。あれあれ??? わかんなくなってきた。
4:ビオンの『臨床セミナー』を読む。急に変な日本語でしゃべり出す。
5:原点に当たらねば。クラインの著作集に手を出す。泥沼にはまっていく。
6:フェレンツィを読み出す。段々と友だちが減っていく。
7:アブラハムを読む。「ウンコ」や「シッコ」を口にするようになる。
8:ライヒの著作集まで読み始める。人のオーラが見えるようになる。

理想的には、こういう読書順で対象関係論廃人になってくのがベターか、と。

2007/09/05(水) 12:52 | URL | ぽっき # mQop/nM. [ 編集する]

セーイチさん>ホントですか?
じゃ、全部がんばって読んで見ますね♪(←というのは冗談です)。
でも、鵜呑みにしてしまう人間なのでちょと参考にさせて頂こうかな、と思いました。
今、「老子」と並行して「フロイト全集」をヒーヒー言いながら読んでいるトコロです。でも全然進まなくて、まだ17巻、、、。70%くらい言っている事が分かりません。頑張ります。

ぽっきさん>うんうん、そんな感じでやっていこうかな?何処に辿りつくのでしょうね。
ってもぉ、悪乗りはダメですよ(乂'A`*)
2007/09/05(水) 15:06 | URL | ゆみっちょん♪ # I.K6Pi7I [ 編集する]

松木邦裕の「対象関係論を学ぶ」は僕も最初の方に読みました。全体像をとりあえず把握できる感じでした。

6のフィレンチィを読むと友達少なくなるんだ~(笑)。ちょっと笑ってしまった(^^ゞ

8の段階まで進むと、神の領域ですね(爆)

しかし、ぽっきさんの段階表だとフロイトの著作集とか全集が入ってないみたいですけど・・・?
2007/09/06(木) 01:22 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

フロイトは、どの段階でしょう?(笑)

でもどの論文がクラインに中心的に影響してるか考えると、難しいですね。「悲哀とメランコリー」に対象関係論的な着想があると言えるかなあ。

2007/09/06(木) 01:36 | URL | ぽっき # mQop/nM. [ 編集する]

対象関係論的視点というとそうでしょうね。

破壊性や攻撃性の重視という意味で、死の本能をあらわした「快楽原則の彼岸」なんかも影響していると言えるかな。
2007/09/06(木) 02:23 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

フロイトの場合、対象との関係はナルシシズム論の流れの中で、自我リビードと対象リビードという概念によって論じられていますね。
「ナルシシズム入門(1914)」、「欲動とその運命(1915)」

あとは、女の子の心的発達についての一連の考察で、女の子ではエディプスコンプレクスに至るまでに主要な対象が母から父に変わらなければならないために、前エディプス期という概念がここで出てきます。
「エディプス・コンプレクスの崩壊(1924)」、「解剖学的な性差の心的な帰結(1925)」、「女性の性愛について(1931)」
特に最後の論文では、この件についてのアブラハム、ドイッチェ、フェニヒェル、クライン、ホーナイ、ジョーンズなどの論文にコメントをしています。

女性のエディプスコンプレクスの問題については、フロイトの弟子たちもいろいろと研究をし、それをフロイトが取り入れたり否定したりという過程があって、そういう議論から対象関係論的な考え方がでてきたっていうのも大きいんじゃないでしょうかね。

ちなみに、上であげた論文は、すべてちくま学芸文庫の「フロイト自我論集」と「フロイトエロス論集」に収められています。手に入りやすく重要論文ばかりで構成されているので、フロイトを勉強するなら手元においておいてもよいのでは。難解めの論文が多いので、最初は手元に置くだけになるかもしれませんが。>ゆみっちょん♪さん
2007/09/06(木) 22:37 | URL | 重元 # qgv1q6Fs [ 編集する]

ゆみっちょんさんへのコメントのようですが、ちょっと思ったことを書きます。

クライン学派や対象関係論って、どちらかというと男性の発達・女性の発達というのをあまり区別せず、一緒くたに扱っているような印象を受けます。男児も女児も同じように母との関係(コンテイン・ホールディング・攻撃性)に集約されてしまっているようで。

フロイトは女性の発達をどのように説明するかで苦慮している姿がすごく見えるのですが、クラインとか対象関係論の人たちって、そのあたり説明するまでもなくバッサリと切り捨てているように・・・
2007/09/07(金) 00:17 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

重元さん>いろいろ教えて下さって有り難うございます。「前エディプス期」ですか。やはり、フロイトは一番最初に学んでおくべきかも?と思いました。なんか、「これさえやっておけば、大丈夫!」という物が無いので、奥深くて面白いです^^

セーイチさん>クラインの理論と、フロイトの理論は似て非なるものなのですね。母との関係を重視しているってことは、エディプス・コンプレックスというよりはアジャセ・コンプレックスに近い感じなのかな。
2007/09/07(金) 15:00 | URL | ゆみっちょん♪ # I.K6Pi7I [ 編集する]

アジェセコンプレックスってあんまり詳しくないので、もしかしたら間違っているかもしれないですけど、アジェセの物語はエディプス期(3~5歳?)といったかなり発達した時期における葛藤だと思うんですね。

クラインなどが言っている母との関係はもっと最早期(0~1歳?)ぐらいのもっと混沌とした、破壊性と攻撃性と愛着が未分化にうごめいている原始的な世界での話かなと思います。

アジェセは神経症的な世界、クラインは精神病的な世界、というと語弊があるかな。
2007/09/07(金) 18:50 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

「アジャセコンプレックス」ではなくて、「アジェセコンプレックス」と言うのですね。間違ってました。あ、どちらでも良いのか。
クラインさんの対象関係論は、もっと初期の葛藤を論じたものだったんだ。
なんか、同じようなこと?を言っているのに対象とする時期が違うだけで別のお話になってしまうんですね。

セーイチさんの説明は、とっても分かり易いです。
2007/09/07(金) 21:49 | URL | ゆみっちょん♪ # I.K6Pi7I [ 編集する]

あ!?アジャセですね。僕のほうが間違ってました。

精神分析は発達論がとても大切で、どこに固着があるのか、退行しているのかで代わってきますから。
2007/09/07(金) 23:27 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

クラインの著作集が手許にないから自信がないけれど、どこかで古澤平作についてクラインが言及してなかったっけ? 「償い」の概念と阿闍世コンプレックスが僕の中では結びついてるなあ。だから、抑うつポジションに位置づけられるものじゃないかな。

2007/09/08(土) 00:30 | URL | ぽっき # mQop/nM. [ 編集する]

エディプスコンプレックスの時期を抑うつポジションの時期と同時期として見るとするなら、確かにアジャセと同じ位置づけはできそうかなって思いました。
2007/09/08(土) 00:53 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

「アジャセ」でよかったんだ、、、。
セーイチさんでも間違える事があるのですね~^^;;
2007/09/08(土) 16:51 | URL | ゆみっちょん♪ # I.K6Pi7I [ 編集する]

というか、間違いとか失敗の方が多いです(笑)
2007/09/10(月) 00:17 | URL | セーイチ # 6fwIY24o [ 編集する]

突然のコメントで失礼いたします。
ブログを拝見させていただきまして、是非とも協力をして
いただきたくコメントという形で、ご連絡をいたしました。
当サイトは「ブログで繋がるコミュニケーション」をテーマに
参加していただくブロガーの皆様を幅広く募集をしています。
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是非、御願いします。こちらのサイトです。
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なお、こちらのミスで謝って、再度、ご連絡をした場合。
また、全く興味のない方は削除されてください。
2007/09/11(火) 12:28 | URL | magazinn55 # - [ 編集する]

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