発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 (精神分析 臨床心理 心理療法)
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 本書はクライン理論の完成形を解説しているものではない。どのように理論が積み重なっていったのか、それはクラインの生い立ちがどのように関わり、さらには当時の分析サークルの状況がどのように影響しているのかを含めて論じている。彼女の理論構築の思考プロセスに触れ、さらには彼女の意識で捉えていたことはもちろん、無意識の領域からの影響をも触れていくことができるものとなっている。例えば彼女はフェレンツィに治療分析・訓練分析を受けていたが、論文中では彼についてはほとんど言及はされていない。後の訓練分析家であるアブラハムについては明確に理論を継承し、言及はしているのとは対称的である。しかし、彼女の臨床や理論を精査していくと、そこには意識的には言及はされていないものの、明らかにフェレンツィに影響を受けたと思われる箇所が散見される。つまり、フェレンツィは彼女の無意識の領域に影響していたと言える。



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クリストファー・ボラスは独立学派・中間学派の精神分析家であると同時に、英文学の博士号を持ち、英文学の教授でもあるという異色の人物である。彼は3冊の小説と、1冊の戯曲集を含めて、14冊の書籍を発表している。本書のタイトルである対象の影はフロイトの悲哀とメランコリーの一節から採用されているものである。フロイトのそれは対象関係論の先駆けともなっており、本書のタイトルには相応しいものであろう。ボラスの理論は様々であると、有名なものとしては「変形性対象」「未思考の知」がある。
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