発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 (精神分析 臨床心理 心理療法)
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フロイトは生涯で膨大な数の論文・エッセイを発表しており、それは世界各国で訳されている。数年前に岩波からフロイト訳の全集が出ているが、22~23巻にもなっている。その全てを読むのは、有意義ではあるが非常に骨の折れる作業でもある。また、一つ一つの論文の内容を理解するためには、その前後やつながり、後世の発展との関連性を踏まえることで、その理解には深みが増す。

本書はフロイトの論文の要約や紹介という側面もあるが、フロイトの論文を個々それぞれで読み進めていく上でのガイドという役割もあるだろう。本書では、53の論文が取り上げられている。それぞれの論文の背景やその時の情勢、人物関連、その後の発展といったことの解説が付け加えられており、理解する上での参考が非常に多く提示されている。そのような構成により、フロイトの論文・エッセイへ接近するハードルを低く感じさせられる。

ただし、本書を読むことで非常にわかりやすくなるが、それだけで終わることは片手落ちだろう。やはり、ホンモノはホンモノに当たらないといけない。つまり、フロイトの原著を読むことだろう。原著はドイツ語だが、SEという英語版もある。日本語でも読める。こうしたところにあたるための準備運動として本書を利用するのが良かろうと思われる。


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