発展途上臨床さいころじすとの航跡blog版 (精神分析 臨床心理 心理療法)
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 私たち臨床にたずさわる者はすべて、クライエントや援助対象者とのはじめての出会いがある。そのはじまりの出会いの中での交流は、その後のセラピー過程あるいは援助過程に、多かれ少なかれ影響をあたえる。初回面接は、単なる情報収集ではない。その出会いのモーメントには、様々なことが展開する可能性が凝縮されている。私たち臨床にたずさわる者が、その交流における意味をより明確に紡ぎだすことができるならば、その後の関与や展開にとって重要な事柄を想い描けるようになるだろう。

 横浜精神分析研究会・特別セミナーでは、力動的臨床において重要なテーマを毎年取り上げていく予定です。第1回目の今年は「初回面接」をテーマとし、妙木浩之先生をお招きしました。妙木先生は、『初回面接入門』を著し、初回面接の力動を多層的に考察していらっしゃいます。本セミナーでは、前半は講義により、妙木先生の初回面接論に触れることができます。そして後半では、事例検討を通して、実際の臨床との照合作業を行いたいと思っています。臨床技術のブラッシュアップを目指しましょう!

■講師の先生のご紹介:妙木浩之先生
 1982年上智大学文学部心理学科卒業、1985年同大学大学院文学研究科博士課程満期退学。北山研究所臨床心理士、佐賀医科大学助教授、久留米大学文学部助教授、2004年東京国際大学人間社会学部・臨床心理学研究科教授。日本精神分析協会精神分析家。専攻は臨床心理学・精神分析学。『精神分析における言葉の活用』(金剛出版2005)『初回面接入門 心理力動フォーミュレーション』 (岩崎学術出版社 2010).など著書・訳書多数。

■司会:北川清一郎(心理オフィスK)・吉沢伸一(ファミリーメンタルクリニックまつたに)

■日程:平成26年8月31日(日) 
 9時30分 受付開始
 10時00分~12時30分 第1部:初回面接に関する講義
 12時30分~13時45分 お昼休み
 13時45分~16時45分 第2部:事例検討による初回面接力動の理解

■会場:横浜市六角橋地域ケアプラザ 2階 多目的ホール
http://www.rokkakubashi-c-waka.jp/
〒221-0802 神奈川県横浜市神奈川区六角橋3-3-13 TEL:045-413-3281

■交通:東急東横線 白楽駅から徒歩10分
(白楽駅から会場までのルート )


■参加資格:臨床心理士や医師などの守秘義務をもつ専門家、臨床心理系大学院生など。力動的な臨床を実践しようと思っている・実践しはじめたばかりの初心の方から、既に経験を積んでおられる方々まで幅広い経験の方が研鑽できる内容となっております。
※日本臨床心理士資格認定協会の臨床心理士更新のためのポイントを申請する予定です。

■費用:6,000円(修士課程の大学院生は5,000円)

■定員:80名(先着順です)

■申し込み方法:(1)名前(2)所属(3)電話番号(4)メールアドレス(5)臨床心理士の資格の有無、を明記して、以下のメールアドレスまでご連絡ください。銀行口座をお知らせしますので、振込をしてください。振込を確認できた時点で申し込み確定となります。

■申し込み先:北川清一郎 宛 info@yokopsy.com (アットマークを@に変更して送信)

■主催:横浜精神分析研究会 http://yokopsy.com

■後援:心理オフィスK



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マーガレット・リトルはいわゆる独立学派に属する精神分析家・訓練分析家で、ウィニコットから治療分析・訓練分析を受けていた。その彼女がウィニコットとの分析セッションについてまとめたのが本書である。こうした本を書き表すこと自体がウィニコットとの分析がワークスルーされてない証左であると言う人もいるが、それでも実際のウィニコットの分析セッションでのあり方がうかがい知ることができるのは貴重な史料であるともいえる。

ウィニコットは600篇以上の論文を書いているが、いずれも臨床素材は断片的なものが多く(「抱えることと解釈」を除いて)、理論とその実践の関係が分かりにくいところがある。本書ではウィニコットがリトルを実際にどのようにholdingしたのかがよく分かるが、それは心理的なものだけではなく、かなり身体的・物理的なものまで含まれていたようである。実際にリトルの手を握ったり、精神病院に付き添ったりということもあったようで、立場からすると分析家のアクティングアウトと言われかねないような事態であるかもしれない。しかし、ウィニコットはいくつかの論文で精神病水準の重たい病理の患者には解釈ではなく、マネジメントが必要といっており、その実態の一部がここでつまびらかにされているのは非常に興味深い。

また、ウィニコットの分析セッションのあり方以外にも、リトルの精神病水準の体験を自己報告という形で、見ることができるのも非常に貴重であるといえる。それもリトルが精神病水準の不安を持ちつつ、それを整理して、まとめることができるだけの力量があったからであるといえるが。このような破滅的な不安を実際の患者はどのように体験しているのかを知ることは実際の臨床をしていくうえで大いに参考になるのではないかと思う。


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